三日坊主n回目

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去る土曜日、アントマンを見てきた。

ここの所の、マーベルスタジオが作るシネマティックユニバースシリーズ(アメコミは雑誌間の設定の矛盾をそういう世界線という扱いで投げっぱなすのだが、映画は映画世界線という扱いで投げっぱなしたのだ)にはあんまりハズレがないので見たらまあ満足するだろうという安直なチョイス。

アントマンといえば小型化・巨大化を特殊な粒子で実現する、トニー・スタークに近しい研究者系ヒーローなのだが、映画版では「粒子間の密度を変更することで縮小、復元を実現し、なおかつ縮小時には高密度化によって尋常ならざる強度を得る」「発見者であり初代アントマンのハンク・ピムは古傷で引退、二代目のスコットを見つけるところからスタート」という設定になった模様。なのでジャイアントマンがない。かなしい

デザインは大幅な変更を加えられており、特にただの全身タイツだった頭部は昆虫的なガスマスク様のデザインを成しており(設定にも大きく関わっている)、身体側もライダースーツのようなデザインになっている。しかし数十年前に作ったままであるという設定からか、スイッチなどのデザインはあえて古臭く作ってあり、ヴィラン側である最新型・イエロージャケットと並ぶと実にダサいのも特徴的。

してに本題。主人公たる二代目アントマン、スコットがムショへの逆戻りを嫌がってアントマンになる(要約)というストーリー。実はこれ、連載してた時のオリジンそのままだったり。まあストーリーなんてアメコミだしあんまり気にしない方が楽しい

娘を事実上の人質に取られ、ピム博士の娘にはメチャクチャ嫌われ、その娘と博士は喧嘩しまくってて蚊帳の外といった状況でも自分のペースを崩さないメンタルの強さがマーベル作品の中ではかなり新鮮。普通だったら一度くらいもういいよ!って逃げてるような気がする。

小型化した状態が超強いという設定なので、戦闘シーンも小型化と復元をめまぐるしく変化させる見栄えの良いアクションが多く、小型化した状態では仲間のアリたちと並んで走っていたりしてこれもよく撮れている。

アントマンといえば仲間のアリ軍団であるが、大型の羽アリや噛み付くタイプの獰猛なアリなど、バリエーションを取る事でアントマン自身の地味さを解消している。(キャップとかもっと地味だった気もするが軍の仲間が居たし)
このアリが当然ながら表情もなく喋らずただただパシられていくが、その健気さがまた感情移入させて来て、ほんとなんか可愛げがあるというか、終盤ずっとアリの事だけ考えてたかも知れない。
 
 
純粋なアクションも面白いし、日常世界のスケールが狂うテーマが好きな人(自分の事だ)にもオススメできるけど、とにかくアリなので虫が駄目な人は駄目です。
個人的にはジャイアントマンがなかったのが残念なくらいでよく楽しめました。